なんとも、卵運(タマゴウン)の悪い日であった。
こんなにも卵運が悪い日とわかっていたら、私はスーパーで卵など買わなかったはずである。
この日、卵運が悪くなったのは、いつもよりも少し高級な卵を買ったからではないか、と予想する。白ではなく、だいだい色の殻の卵。
「まあ、たまにはいいではないか」
それは、冷蔵庫にしまう時であった。
卵のパックが、いつものヤツよりもやわらかいモノであることは気づいてはいたのだ。
冷蔵庫の卵ゾーンに入れるその時、いつものヤツよりもやわらかい卵のパックは、グニャリと下に向けて折れ曲がり、卵一個が落ちていった。ソローモーションで。
卵が落ちる前から、
- やわらかい
- 高級卵
の条件から、なぜか、
(落ちるんじゃないだろか)
というイメージが、一瞬アタマをよぎった。
そのとうりになった。
フローリングで割れた卵の処理ほど、みじめな気分になることもあるまい。
卵の黄身は、フローリングでとてもキレイな円をえがいている。
黄身は、まるいのだ。
なかなか拭き取れない黄身。卵臭さがただよう。
(気味が悪い)
ウマいこと言うもんじゃないよ、とか思いながら、リセッシュでなんとか間に合わせる。
この日の卵運の悪さは、これだけにおさまらない。
数分後、冷蔵庫から卵を取り出すとき、また下に向かって落ちてゆく。
この時も、なぜかまた落ちるんじゃなかろうか、というイメージがアタマをよぎる。
そしてそれは、また本当になる。
冷蔵庫の中で割れた卵を処理する時ほど、自分のバカさ加減を感じることはあるまい。
割れてない助かった卵も、返り血ならぬ返り卵で4つの卵が被害にあう。
(今すぐゆで卵にしてやる)
この黄身にまみれた4つの卵を、すぐさま鍋でゆがいた。
「なんて日だ!」
実際に、声に出して言ってやった。
なんて日だ。
なんてブログだ。
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