ダイビングが終わり、阿嘉港からてくてく歩いて(5分という時間を存分に使って)お宿に戻る。
余裕のある洗い場で、器材やウエットスーツをおのおのが思う存分洗う。後ろに並んでるダイバーはいない。シャワーの順番待ちもない。こういうのがうれしい。
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まだ16時くらいで、ゆっくりできる。次の予定も特に決まってない。そもそも予定なんてものは存在してるのかどうか。
そしてここには他のお客さんもいてないし、ダイビングサービスのスタッフもいない。
なんならお宿『民宿さくばる』さんには、この時間、われわれ以外の人間はいないかもしれない。
あ、コハク(ねこ)がいた。あと、カラスもいた。こんな至近距離でカラスを見ることも珍しかろう。なんてぜいたくな時間。
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「ぜいたく」を感じるポイントは人それぞれあるだろうが、僕はこういうのが「ぜいたく」だと思っている。誰もいない。特に予定はない。時間も余裕がある。なんのプレッシャーもない。
とくにいるのがネコとカラスくらいなら、なんの問題もない。いくらでもいたらいい。あぁ、贅沢な時間。
ひとりだけ人間が来た。郵送の人。ヤマトとかサガワとかゆうパックとか関係なく、郵送の人。大きな荷物を、豪快に置いて帰る。こんな気持ちのいい置き配もあるものなのだ。いいものを見た。




そんなこんなで、ダイビングショップ『ククルル』さんがお宿の団欒スペースにおいでくださった(二人目の人間だ)。二日間アリガトウゴザイマシタ☆一緒に写真を撮る。
あとで、Googleマップ上の『ククルル』さんの前を通りがかる。一軒家だったと思う。あぁ、このようにして毎日毎年暮らしているのだな、と感慨深い。
“生活感”を感じることも、旅にはある。僕はそれも好きなのだ。



ここで3人目の人間が登場。
団欒スペースでタバコを一服。建築のお仕事で那覇から来ている人だ。4人くらいで、『民宿さくばる』さんで宿泊しながらお仕事をしている。
新しいホテルができるのだ。あとでそのホテルを見たけれど、とても立派なホテルだった。
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ぜいたくな時間だった。もちろんぜいたくな時間は、いつまでもつづかない。せつない。この旅も明日で終わりだ。
このあと、阿嘉島の旅、最後の夜である。もちろんおとぎ話のような奇跡は、何も起こらない。ただただ過ぎてゆく時間を、そのまま過ごすといった、じつに沖縄っぽい夜になるのであった。
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