クジラにストレスを与えないように、音を立てないように海へ入る。
水面をバシャバシャさせないためには、船のエントリー口に座り、フィンの先からスッと入る。音を立てない。
前に進むためには、フィンキックをするが、水面を叩くようにしてはクジラによくない。イヤになってここから離れてしまう。だから水中を斜めにフィンキックをする。もちろん無音で。音を立てない。
◆◆◆◆◆◆
海へ入る前はもっとシュールである。
一番いいタイミングで海へエントリーをするために、マスクフィンを装着して、いつでもGOできるように準備をしなくてはならない。ぬかりなく。ぬかりがあってはいけない。


エントリー口に全員がビシーっっと並んで、前に横に詰める。もうちょっと前に!はい、そこ少し詰めて!などなど、われわれは軍隊のように指示に従う。
われわれはクジラ軍だ。
上官の指示命令も、心地よい☆
◆◆◆◆◆◆
3月下旬の海はまだ冷たい。ヒヤッとする。ここであのことが頭を過ぎる。フードベストって。まぁそのことは今は考えない。20mほど前に進む。もう一度言う、音は立てない。
ここより前に出てはいけない。ここでも音は立てないように。クジラを守るためには厳しいルールが必要なのだ。
上官は言う。
「今、この下に母クジラと子クジラがいるよ」





クジラは大きかった。母クジラは優しそうで、子クジラはかわいかった。
不思議と落ち着いている自分がいた。ハッスルしてるわけでもなく、興奮もそこそこに、ストンと心は静かだった。クジラ、すげぇ。
たぶん、そこにいた全員がそうだったんじゃないか?一つの芸術を眺めているような、そんな静けさがあった。
空と、水面と、海の中を眺めていた。すべてがシーンとしていた。
◆◆◆◆◆◆
20~30分くらいか。しかるべきタイミングで船に戻る。
クジラのストレス、あとわれわれも低体温にならないようにしなければ。
船の上で休憩、待機する。まだクジラと戯れるタイミングが訪れたら、再度海へエントリーする。
クジラは想像以上に人なつっこいんやな、と思った。で、だいたいこう言う時は感想が出てこない。
感想なんて出てこなくていい。たかが人間の考えた言葉による感想なんて、そんなのいらない。
空は晴れ渡り、海はどこまでも穏やかだった。
ただただ、いい時間を体験したな。
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