セミについて、こんなに考えたことはなかった。
なんでセミの話になったんだろうか。
それはお客さまと一緒に海に向かっている時の、車の中の会話から生まれた。
◆◆◆◆◆◆
確か、こうだ。
犬とかネコとか鳥は、いったい何をしているんだろう。
ヒマじゃないんだろうか。
退屈じゃないんだろうか。
いいなぁ、朝は強制的に起きなくてもいいし。
会社のストレスもないし。
人間関係で悩むこともない。
そもそも「ヒマ」という概念がないんじゃないか。
こういった会話が、うしろの席から聞こえてきた。
「病んでる会話が最高♪」
確かこんな感じで、セミの話になった思う。
◆◆◆◆◆◆
夜にセミは鳴かない。
夜じゃなくても、雨降りなら鳴かない。
へぇ〜。
そもそもセミが鳴いているんじゃなくて、羽を震わせて音が鳴っている。
オスのみ。
いわゆる求愛行動だ。知らんけど。
土の中で7~8年。
地上に出てきて一週間で命が尽きる。
その一週間の間に、相手を見つける。
そのための求愛行動だ。
そこで誰かが言う。
ボクが言ったのかもしれない。
今年の夏はずっと雨降りだった。一週間から10日くらい、ずっと雨だった。雨の時はセミは鳴かないのなら、セミは相手を見つけることさえできないのか。相手を見つける努力もできないまま、オサラバなのか。
それでも、セミは、土から出てきたタイミングを呪わないんだろうか。
もうちょっと早く、それか遅く出ていれば、
って思わないんだろうか。
相手を見つけられなくて、サミシイ、カナシイ、って、思わないのかな。
いや、そんな概念すらないのがいいな☆
セミは、ただ生まれてきた。
相手が見つかったら、見つかった時。
見つからなかったら、それはその時。
◆◆◆◆◆◆
そうか、あのミ〜ンミ〜ンは、羽を震わせているのか。
そんなこと考えたことなかった、
セミには口があって、声を出して精一杯鳴いているんだ、と思っていた。
小鳥みたいに。カラスみたいに。
本当にバカだ。
ボクはセミの鳴き方すら知らなかった。
確かに病んでる会話やったけど、車の中ではちょっと盛り上がったのだった。
セミは何のために地上へ。
セミはただ、地上へ出てきただけ。
われわれは海ではもちろん元気いっぱい、ダイビングを楽しんだ☆
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