外から聞こえる笑い声について

窓を開けていたら、外から女性の笑い声が聞こえてきた。

それは、中年の女性の声で、豪快な笑い方だった。誰としゃべっていたらそのような笑い方ができるんだろう、と思った。

朝からずっとステイホームで、その窓際で晴天の5月の空を眺めながめていたものだから、少なからずストレスを感じていた。
今は、ゴールデンウイークの中盤で、一年の中でも最も快適で過ごしやすい。そしてカンペキなる晴天。
海にもいけない。
これは、誰にでもストレスである。

その高らかな豪快な笑い声が聞こえてきたのは、ちょうど西日が差し込んできた夕方くらいで、窓際がなかなか美しい時間帯だった。

まわりが静かだったから、そこいらじゅうに響いたと思う。

かなりオモシロかったのであろう、その笑い声は、しばらく続いた。

話相手の笑い声は聞こえなかった。つまりオモシロいと感じたのは、その笑い声の主だけかもしれない。
あるいは電話なのかもしれない。
いや、ひょっとしたら、話し相手など存在せず、ひとりで笑っていたのかもしれない。

いずれにしても、一日が終わろうとする、美しい夕焼けを眺めながら、その豪快で遠慮のない笑い声は、ボクの心をホッとさせてくれた。

窓から聞こえてくるのが、車やバイクの騒音、救急車なんかのサイレン、家庭内のケンカばかりじゃ、さらにストレスである。

その笑い声、またいつか聞きたいな、と思った。

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