オレトレ`17③

つまらないオトナになったものである

 

ここで言う「つまらない」とは

常識に固められた

世間一般的な考えしか

できないことを差します。

お泊り登山が初めての

ミオくんは、

みなさんにお世話になるからと、

お鍋料理を振舞うつもりでいました。

 

キャンプで鍋をするのは

わかるけれど、

登山では、

いかに荷物を軽くするかが

決めてです。

ガスコンロ、土鍋、

食材(肉、野菜)、

すごい荷物です。

めちゃ重いです。

 

なので、出発の3日くらい前から

他のメンバーは、次々に言いました。

「それはおかしい」

「重たいからやめとき」

「後悔するで」

「前例がない」

我々としては、

良き思い出にしてほしかったし、

コンロや土鍋のせいで

何かのトラブルになるんではないか、

という心配もありました。

(いかにもオトナが

考えそうなことである)

 

さて当日。

晴れていい天気でしたが、

1日中歩いて、

テント場に着き、

夜になるとさすがに寒い。

ついでにクタクタ。

ハラはめいっぱい減っている。

 

通常、登山用のごはんは、

お湯でつくるインスタントです。

どんぶり、ラーメン、パスタetc

 

はっきり言って、

毎回うんざりしています。

「あぁ、今からアレを食べるのか…」

 

寒さ、疲労、空腹…

そこで我々をよみがえらせたのは、

なんと、

ミオくんのちゃんこ鍋である☆

とにかくうまかった!

豚肉なんて、高級肉屋の包み。

鶏肉もしみた。

おまけに、

白菜という野菜が

この世界に

存在してくれていて良かったと、

心から思ったのは、この時が初めて。

シメのうどん、

4玉ももってきてくれていた。

ちなみにダシは、

4つくらいの調味料で、

自分でつくっていた。

もはや、神を越えた。

いやらしいオトナたちは、

この鍋を心配していた。

いや、じゃっかんバカにもしていた。

登山で、鍋って…

 

この時、全員がこの鍋に感動した。

高級豚肉については、

ミオくんのお母さまが、

お世話になるなら、一番良いお肉で!

と、用意してくださった。

初日、ミオくんは、

とても重そうにしていた。

いわんこっちゃない、

鍋は重いのだ、と誰もが思っていた。

その重さとは、

コンロや土鍋、

豚肉であったり

鶏肉であったり

うどんであったり

大量の野菜である。

その全ての食材を冷やすための

保冷剤である。

その重い材料を、

運んでくれていたのだ。

その重さはちょうど、

オモテナシの重さなのだ☆

オモテナシ…

 

オトナになるというのは、

常識とぜい肉がつくことである。

つまらないオトナになったものである

翌日になっても、

オレタチはつまらない!

って、ブツブツ言いながら

下山をしました。

そういえば、

ミオくんには、

ヒカリが射していた…!

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